憲法が難しい理由
法律初学者にとって、憲法は難しいと言われています。憲法は抽象的な内容が多く、裁判所の判決もわかりにくいものが多いため、苦手意識を持っている方も多いでしょう。でも、法学部の場合は憲法は必修ですし、法律資格の取得を目指す場合も、憲法を無視することはできません。また、憲法を理解することによって、行政法や刑事訴訟法の理解も深まります。
憲法わけわからん
たしかに憲法は難しいですね
何がわからないのか具体的に教えてください
〇〇事件の判例とか、抽象的すぎて知らんし
なるほど
憲法の人権は条文が少ないのに判例が多くて、初学者にはとっつきにくいかもしれないですね
逆に、統治については条文重視なので、条文の内容を覚えることが大切です
わからん!もっと優しく教えて!
こういう不真面目な子にも理解できるように、まずは憲法の全体像をシンプルに教える必要がありますね
憲法を知るには憲法の歴史から話をしようかな
憲法の歴史は第二次世界大戦終結後の1947年に・・・
あー
そういうのいいから、憲法の内容を教えて
ぐぬぬ・・・
このクソガキ・・・
だが、ここで怒ったらネットに何を書かれるかわからないから、冷静に対応しなければ!
気を取り直して、憲法の全体像を話します
まってましたー
憲法の全体像について
憲法の条文は全部で103条あります。40条までが人権について書かれていて、41条以降は統治について書かれています。
人権の内容は、1条~8条が天皇、9条が戦争放棄、10条~40条が権利義務です。
統治の内容は、いわゆる三権分立の内容がメインとして書かれていて、41条~64条が国会(立法)、65条~75条が内閣(行政)、76条~82条が裁判所(司法)、83条~91条が財政、92条~95条が地方自治、96条が憲法改正、97条~99条が最高法規、100条~103条が補則になります。
エグいて
いきなりわけわかめ
いいから最後まで聞きなさい
この子、どうして法学部に入学したのだろう・・・?
そもそも、本当にK大学に入学できる学力があるのかな?
まさか、裏口入学では・・・?
でも、こんな子にもわかりやすく法律学を教えるのが私の役割!
憲法の役割とは
憲法は、国民の権利や利益を守るため、国家による権利の濫用を防ぐために作られた最高法規です。憲法の人権では、国民が自由に生活することが保障されています。我々が普段から政治批判をしても逮捕されないのは、憲法で人権が保障されているからです。そんなの当たり前じゃないかと思われる方も多いでしょう。海外の事例ですが、中世ヨーロッパでは魔女狩りといって、魔女の疑いをかけられた人は酷い拷問にかけられ、処刑される場合もありました。そのような非人道的な行為をさせないために、憲法が制定されているのです。
そして、統治機構について憲法の条文でしっかりと規定されていることにより、国会(立法)、内閣(行政)、裁判所(司法)の役割が明確化されていて、三つの権力が互いを抑制することにより、権力の濫用を防いでいます。そして、このようなルール化も、国民の権利や自由を保障することにつながっています。
このように、憲法を勉強する際には、まずは全体像を把握することが大切です。
ふーん
よくわからんけど、国会議員の偉そうなおっさんやおばさんから、国民の生活を守るために憲法があるってこと?
言い方は悪いですが、簡単に言うとそういうことです
憲法が難しいと言われている理由として、人権に関しては条文よりも判例が重要ということが挙げられます。逆に、統治に関しては条文がメインで、判例は少ないです。判例とは裁判所が下した判決のことですが、初学者には少々わかりにくい内容ばかりです。そのため、統治から勉強した方が、もしかしたら憲法は覚えやすいかもしれません。
ということで、まずは統治について勉強していきましょう!
これから頑張りましょうね!
お、おう・・・
憲法は必修だから、めんどいけど頑張るか・・・